こんにちは。akiです。
今家を建てて頂いている工務店さんはかなり融通がきく所で、内装クロス工事を父が手がけることになっています。
その為、クロスの選定は提携のコーディネーターさんを交えて決定していきましたが、クロスの採寸・手配・施工は工務店の手を離れて父が全て行います。
コーディネーター視点と施工業者からの視点はまた違うので、施工側=父から見た「施工のしやすさ」「見栄えの良さ」から指摘があったいくつかのクロスを1000番クロスからSPクロスに変更することになりました。
そもそも量産型クロスと1000番クロスの違いとは
今回採用するサンゲツのクロスには、ファイン・リザーブといった1000番クロスと言われるやや高価なクロスと、比較的安価なSPというシリーズがあります。
二つの違いはこのような感じです。
SP(量産品クロス) | 1000番クロス(一般品クロス) |
3種類程度のインクから作られるので色や柄のクロスが少ない | 赤や青・黄色など多色のインクで作られるので色や柄等のデザインが豊富 |
機能性がない(全点防かび機能付き・一部表面強化あり) | 汚れ防止・表面強化・消臭・マイナスイオン・アレルギー抑制・吸放湿などの機能性が選べる |
クロスの厚みが厚めなので下地が目立ちにくい | クロスの厚みが薄いものが多く、下地が目立ちやすい |
下地やジョイントの目立ちにくい材料が多く、施工難易度は高くない | 入念な下地処理が必要だったり、ジョイントが目立つなど、施工難易度が高い物も多く、経験・技術力が必要な物もある |
エース・インテリア:クロス 価格の安い量産品と1000クラスの違い より
クロスの場合、安価なものは安かろう悪かろうというわけではなくてちゃんとした品質のものを使っているので、カラーバリエーションや機能性の豊富さの違いがお値段の差だと思ったほうが分かりやすいかもしれません。
SPはベーシックなデザインを安定して大量生産していくので安価なんですね。
施工側から見たNGポイント
今回施工業者のプロからの視点で4つ父からダメ出しがありました。
①広範囲に柄物を貼らない
柄物というとカラフルだったり花柄などの模様入りを想像しますが、シンプルな石目も「柄」です。
アクセント使いなど限られた範囲であったり、柄そのものが小さくて切れ目が目立たないのであれば問題はないのですが・・・。
今回、玄関ホール・LDK・階段・2階ホールの壁と天井を大柄な石目柄で指定しました。
大きな石目柄は柄が合わせにくく、いくら白一色と言っても継ぎ目が目立ちやすいそうです。
織目調のものはどこで合わせても問題ないのですが、柄物クロスにはサイズの記載があります。
リピート⇅32.2cm⇄46.4cm(エンボスリピート)
というように一つの柄のサイズが記載されていて、どの長さで合わせると柄が揃うかが分かります。
このリピート幅が大きければ大きい程一つ一つの柄が大きいので、柄の切れ目ができやすく、小柄な物より目立ちやすいのです。
というわけで1階のベース壁紙はリピート幅の大きいものから小さいものへ変更しました。
FE1167
(リピート⇅62.8cm⇄92.5cm)
↓
SP2137
(リピート⇅30.8cm⇄46.2cm)
2階のベースとほぼ同じ柄、少し小さめの石目柄です。
(マイナスイオン機能があるかないかの違い程度)
使う面積が広いので、部分補修の可能性も考えてベーシックな長期継続品を採用しました。
②方向性のある柄物を天井に採用しない
今回WICのクロスを白いレンガ調に指定しました。
が、
問題は、何を思ったのか私はレンガ柄を天井にも指定していたのです!!!
天井には方向性のある柄物は持ってこないのが鉄則です。
木目調のクロスでお洒落感を出したいとか、明らかな意図があれば問題はありません。
そもそも天井は施工が難しい場所なので、模様を綺麗に天井の形に合わせようとするとなかなか手間がかかるのです。
あとは、天井まで方向性があると視覚的にうるさくなる可能性があります。
今回は狭いスペースだったので希望通り貼ってくれるようでしたが、それにしても天井にレンガって・・・(^^;
想像しただけで納得いかなくなってしまったので、急遽、他の部屋の収納と同じように2階の居室のベース壁紙に統一することにしました。
吸放湿の機能にこだわっていただけでレンガに対してさしたる思い入れもないですし。
RE7836(吸放湿)
↓
RE7822(マイナスイオン)
良く考えたら、クローゼットの中の吸湿はしてほしいけど放湿はして欲しくないので変更して正解だったかもしれませんね。
むしろ水分と反応してマイナスイオンを出してくれる壁紙の方がクローゼット向きではないのかなと思いました。
③薄手のクロスは仕上がりに差が出てしまうことも
洗面はLDKに近い石目柄で合わせて、防カビ防汚抗菌の機能性壁紙を選びました。
しかしこの壁紙少し薄いらしく、父曰く
「下地を拾いやすい」
とのこと。
石膏ボードの隙間などをパテで埋めた跡がクロスの表面に出やすいそうです。
どんなにしっかりパテで下地を作っても、完璧な平面にはならないのだとか。
クロスそのものの厚みが薄いものは下地が目立ちやすいようですが、今回選んだクロスがたまたまそういったクロスだっただけで、1000番クロスがみんなこのようなものというわけではありません。
浴室に直結するような湿気が多い空間は湿気でクロスが伸縮して剥がれやすくなる場所でもある為、下地を拾いにくい厚みのあるしっかりしたクロスが適しています。
今回は湿気のこもりやすい洗面だから変更した方が良いという判断になったのだと思います。
(もしかしたら、最初のクロスはリピート幅が大きいものを選んでいたので、窓や扉・室内物干しで入り組んでいる壁と天井5面+収納に貼るのが面倒臭かったというのもあるかもしれません・・・)
FE1593(防汚・抗菌・防カビ)
↓
SP2153(防カビのみ)
変更後はリビングのクロスと石目の大きさを揃えて、色味がピンクのようなオレンジのような暖かい感じの物にしました。
防カビ機能だけのノーマルなものですが、子供もいないのでそんなに汚れないはず。
SPの中では色味的になのか厚さ的になのか「水回りにオススメ」という記載がありました。
サンプル帳はクロス裏に書かれたコメントが参考になるので、裏までしっかり目を通すと面白いです。
ファインやリザーブなどの1000番の中には、明らかに仕上がりに差が出る施工注意商品には注意書きがあるので、そういった部分も参考にすると良いかと思います。
④仕上がりの色味はプロでもわからないから悩みすぎない
実は最後まで1階のトイレのベース壁紙の色味を迷っていました。
《ベース:FE1663》
《ベース:SP2130》
グレーの壁紙部分のことです。
わずかな違いですが、SPの方がシミュレーションでしっくりくるなぁと思っていたのです。
迷って父に相談したんですが、小さいクロス見本では実際に貼った感じがわからないらしく、ここは機能性を重視して1000番のファインでいくことになりました。
シミュレーションもあくまで「画像」なので画面の色味に左右されます。
それに、A4サイズの大きめの見本で合わせたとしても、照明の加減や壁紙以外の物の色味との視覚効果でも変わってくるので、本当に一か八か貼ってみるしかないのです。
実際に貼ったとして、実物大のトイレ空間を二つ並べて比べることは不可能なので、こんな細かすぎる違いは多分気にならないでしょう。
まとめ
今回、クロスはコーディネーターさんと一緒に決めたとは言え、やはり素人では考えが至らないことがたくさん出てきました。
施工するのが身内だったので正直な意見を聞くことができて良かったです。
調子に乗って1000番クロスばかり選んでしまいましたが、防カビ機能のみのシンプルなベースクロスをSPから採用して、アクセント使いや機能性を重視したい部分に1000番クロスを採用する方が、コスト的にも見栄え的にも安心なのではないかと思います。
広い面に厚くて丈夫、施工しやすいSPを使った方が仕上がりも綺麗になりますしね。
ベーシックなものはすぐ廃盤になることは少ないようなので、後から部分補修が必要になった時でも安心です。
SPのカタログには長期継続品という商品もあり、いつまで商品として扱うかが明記されているので参考にしてみると良いでしょう。
ちょっと細かい話になりましたが、これからクロス選びをされる方の参考になれば幸いです(^^
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